サントリーニ島ディナー Day 1 — 夕日に包まれる、特別な時間
- 5月5日
- 読了時間: 7分
更新日:3 日前
気合を入れて、向かった場所
この日のディナーは、今回の旅でいちばん楽しみにしていたレストランでした。
ホテルを出て歩いて向かったのは、イメロヴィグリにある「FIVE SENSES」。
サントリーニ島を訪れると決めたときから、「ここだけは絶対に行きたい」と思っていたレストランです。
カルデラを一望できるロケーションと、五感で楽しむ料理。
写真で何度も見てきた景色を、ようやく自分の目で見ることができる。
そんな期待を胸に、ホテルを出ました。
せっかくだから、この日は少しだけ気合を入れておしゃれをしました。
旅先でいつもより少しだけ背筋を伸ばして出かける時間。
そんな時間も、私にとって旅の大切な思い出のひとつです。
レストランまで続く白い道を歩きながら見えるエーゲ海は、昼間とはまた違う穏やかな表情を見せていました。
夕暮れが近づき、少しずつ柔らかくなっていく光。
「今日もいい一日だったね。」
そんなことを親友と話しながら歩く時間さえ、幸せでした。
FIVE SENSESについて
FIVE SENSESは、イメロヴィグリにあるラグジュアリーホテル「Astra Suites」内のレストランです。
カルデラを見下ろす崖の上にあり、サントリーニ島でも特に美しいサンセットを眺められる場所として知られています。
Tripadvisorでは4.9 / 5.0という非常に高い評価を獲得し、「Travelers' Choice Best of the Best 2025」にも選出。
さらに、サントリーニ島の「景色が美しいレストラン」ランキングでも第1位に選ばれています。
ギリシャの島々に受け継がれてきた食文化をベースにしながら、現代的な感性を取り入れた地中海料理。
そして料理だけではなく、香り、景色、音、光、空気までも含めて楽しむ「五感の体験」が、このレストランのコンセプトです。
名前だけ見たときは「素敵な名前だな」と思っていたくらいでしたが、このあと私は、その意味を心から実感することになります。
おまかせで選んでいただいた料理と白ワイン
席へ案内されると、目の前いっぱいにカルデラが広がっていました。
どこまでも続く青い海。
白く輝く街並み。
そして、ゆっくりと傾き始める太陽。
その景色を見た瞬間、「ここへ来てよかった」と自然に思いました。
メニューは、お店の方におすすめをお願いしました。
料理を一皿ずつ丁寧に説明してくださり、英語が完璧に聞き取れなくても、「楽しんでもらいたい」という気持ちが伝わってきます。
その温かい接客のおかげで、安心してすべてをお任せすることができました。
まずは、大好きな白ワインを注文。
サントリーニ島は、火山灰や軽石が混ざる特殊な火山性土壌と、エーゲ海から吹く強い風の中で育つ「アシルティコ」という白ブドウの名産地として知られています。
乾いた土地だからこそ育つ力強い酸味と、豊かなミネラル感。
グラスを口元へ運ぶたびに爽やかな香りが広がり、この土地でしか味わえない美味しさを感じました。
旅先で、その土地のワインを飲む時間。
それだけでも十分に贅沢なのに、目の前には世界でも有数の絶景が広がっています。
なんて幸せなんだろう。
そんなことを思いながら、ゆっくりとワインを楽しみました。
料理は、アペタイザーから始まり、トマトのサラダ、カルパッチョ、パスタ、そしてメインのお肉料理へ。
運ばれてくるたびに思わず笑顔になります。
お皿の余白、彩り、盛り付け。
すべてが美しく、一皿一皿がまるで作品のようでした。
写真を撮るつもりで来たのに、料理が運ばれるたびに「早く食べたい」という気持ちも大きくなってしまいます。笑
もちろん、美味しかったのは見た目だけではありません。
一口食べるたびに、「美味しい……!」と親友と顔を見合わせる。
その繰り返しでした。
素材そのものの味がしっかりと感じられ、それぞれが一番美味しい状態でお皿に並んでいる。
派手ではないのに、忘れられない味。
どのお料理も本当に美味しくて、「次はどんな一皿が来るんだろう」と自然に期待してしまう時間でした。
そして、今でも忘れられないのがパンとバターです。
正直、パンでここまで感動したことは今までなかったかもしれません。
外はほんのり香ばしく、中はふんわり。
そこに添えられたバターは驚くほどなめらかで、シンプルなのに手が止まりません。
「え、パンってこんなに美味しいものなんだ。」
そんなことを本気で思いました。
料理に感動しながらふと顔を上げると、そこにはカルデラ。
頬を撫でる風。
潮の香り。
遠くから聞こえる人々の笑い声。
ワイングラスに触れる冷たさ。
そして口いっぱいに広がる料理の余韻。
その瞬間、私は料理だけではなく、その場に流れる空気そのものを味わっていました。
「あぁ、これがFIVE SENSESなんだ。」
味覚だけではなく、景色も、香りも、風も、音も、光も。
そのすべてが一つの料理になっている。
レストランの名前の意味を、身体ごと理解した気がしました。
空が、燃え始めた
メイン料理を食べ終えた頃、空が少しずつ色を変え始めました。
最初は優しいオレンジ色だった空が、時間とともに赤く染まり、その色が静かな海へ映り込んでいきます。
同じ景色なのに、数分ごとに違う表情を見せる。
だから目が離せない。
だから何枚でもシャッターを切りたくなります。
時計を見ると20時。
そして20時半頃まで、ただ夕日を眺めていました。
カメラを構えては撮影し、また景色を眺める。
その繰り返し。
写真では伝えきれない色が、そこにはありました。
すると、お店のスタッフの方が笑顔で話しかけてくださいました。
「ここ一ヶ月ずっと雲が多くてね。
こんな夕日が見られたのは本当に久しぶりなんだ。
君たちは本当にラッキーだよ。」
その言葉を聞いた瞬間、この景色がさらに特別なものになった気がしました。
何気なく選んだ一日。
でも、その一日が一ヶ月ぶりの美しい夕日だった。
旅には、ときどき、ときめき、偶然があります。
偶然なのに、どこか運命のように感じられる瞬間。
だから旅は面白いし、何度でも世界へ出かけたくなるのだと思います。
太陽が沈んだあとも、空は終わりませんでした。
今度は空全体が優しいピンク色に染まり、昼とも夜とも違う幻想的な景色が広がります。
昼間の鮮やかな青とはまったく違う、優しいサントリーニ。
その時間もまた、とても美しく、ずっと眺めていたくなる景色でした。
そして何より、大好きな親友とこの景色を一緒に見られたこと。
それが、この日の一番の思い出だったように思います。
デザートで、もう一度感動
空に夢中になっていると、最後のデザートが運ばれてきました。
メレンゲの軽やかな食感と、なめらかなクリーム。
甘さも重すぎず、最後まで心地よく楽しめる一皿でした。
「最後まで美味しいね。」
そんなことを話しながら、ゆっくりと味わいます。
暑い場所で食べる甘いものって、どうしてあんなに美味しく感じるのでしょう。
普段の何倍も幸せに感じてしまうから不思議です。笑
この夜に感じたこと
期待していた以上の景色。
期待していた以上の料理。
そして、期待していた以上の時間でした。
美味しい料理を食べるだけではなく、その土地の自然や空気、人との出会いまで含めて、一つの体験になる。
そんなレストランは、そう多くありません。
だからこそ、この場所はきっとずっと忘れないと思います。
もしまたサントリーニ島を訪れる日が来たら、私は迷わずここを予約します。
これから行かれる方がいらっしゃるなら、予約だけはぜひ早めに。
それだけは心からおすすめしたいです。
帰りはレストランでタクシーを呼んでいただき、ホテルへ戻りました。
夜風を感じながら車窓を眺めていると、一日の出来事がゆっくりと頭の中を流れていきます。
美しい街並み。
エーゲ海。
美味しい料理。
優しいスタッフの皆さん。
そして、一ヶ月ぶりだという夕日。
部屋へ戻り、お風呂に入り、ベッドへ横になると、一日の余韻が心地よく身体を包み込みました。
「あぁ、幸せだったな。」
そう思った次の瞬間には、眠っていました。笑
旅には、心が満たされ、そのまま眠れる夜があります。
そんな夜に出会えるだけで、「ここへ来てよかった」と思える。
それこそが、旅がくれるいちばんの贈り物なのかもしれません。
次回は、サントリーニ島2日目の景色をお届けします。
最後までご覧いただき、本当にありがとうございました。
clear Yuki






























































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